アパートとマンションの違いは?どちらに向いているか確認しよう

2024.04.30

アパートとマンションの違いは?どちらに向いているか確認しよう

賃貸物件として不動産会社やインターネットサイトに掲載されているアパートとマンション、何がどのように違うのかご存知でしょうか。
本記事ではアパートとマンションの違いを詳しく解説していきます。
どちらが自分に向いているのかわからない・アパートとマンションの違いがふと気になったという人は、是非参考にしてみてください。

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アパートとマンションの違い

日本の集合住宅を代表するアパートとマンションは、呼び名が違うためそれぞれ違うものと思っている人が多いのではないでしょうか。
しかし結論からいうと、実際には法律や定義が存在しないため、明確な違いは存在しません。
○○アパートや○○マンションなど、物件をどのように呼ぶかは、扱う方の自由になっているのです。

アパートやマンションの他に、コーポ・ハイツ・レジデンス・メゾン・ヴィラといった名称も同様です。
昔の○○荘といったイメージを払拭するために使われ始めた名称であり、どの名称を物件に使用するかは、オーナーの好みになります。

コーポやハイツというと、賃料が安い・古い建物といったイメージを持たれるケースもありますが、オーナーの好みであれば、マンションの名称に使われることもあります。
そのため、一概にコーポやハイツといった名称の物件は、賃料が安い・古い建物であるとは言い切れません。

賃貸物件を探す際には、自分の先入観やイメージでコーポやハイツなどの名称を避けてしまうと、優良物件を逃す可能性もあります。
物件の名称に影響されず、しっかりと情報を見るようにしましょう。

ハウスメーカーや不動産会社の定義による違い

アパートとマンションは、どちらも同じ集合住宅ですが、ハウスメーカーや不動産会社が社内規定で独自に定めている違いは存在します。
一般的にハウスメーカーや不動産会社が、アパートとマンションの区別として定義基準としているのは、「物件の構造」です。
ハウスメーカーや不動産会社が定義としているアパートとマンションの呼び名の基準は、以下をご覧ください。

不動産情報サイト事業者連絡協議会 ハウスメイトグループ 階層
アパート 木造・軽量鉄骨造 木造・軽量鉄骨造 2階建て
マンション 鉄筋コンクリート造・その他堅固な造りの建物 重量鉄骨造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 3階建て以上

構造と建築材料の特徴

マンションとアパートでは、建物の構造や使用される建築材料に大きな違いが見られます。マンションは耐久性と耐火性に優れた頑丈な建物であり、アパートは建築コストを抑えた手軽な建物という特徴があります。

構造の違いを具体的に見ていくと、マンションは鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)が一般的です。コンクリートと鉄筋を組み合わせることで、地震や火災にも強い堅固な建物となっています。

一方アパートは、木造や軽量鉄骨造(S造)が主流となっています。木造は建築コストが低く抑えられる反面、経年劣化や防火性能では RC造に及びません。軽量鉄骨造は木造より耐久性は向上しますが、やはりRC造ほどの強度は期待できないでしょう。

マンションの場合、コンクリートの厚い壁や床によって優れた遮音性が確保されます。また鉄筋による補強で、建物の耐用年数も長くなる傾向にあります。耐震性能も高く、災害に対する安全性という面でも安心感があります。

これに対しアパートは、木造であれば結露が発生しにくく、室内の湿度管理がしやすいという利点があります。また軽量鉄骨造は、建築期間が短く済むため、比較的新しい物件が多く見られます。

一般的な認識の違い

マンションとアパートは、一般の方々の認識において、いくつかの特徴的な違いがあると考えられています。実際の法律上の定義とは異なる場合もありますが、物件選びの参考になる重要な視点となっています。

まず、建物の規模や雰囲気において、マンションは大規模で都会的なイメージを持たれています。オートロックやエレベーター、宅配ボックスなどの設備が充実し、比較的新しい建物が多いと考えられているでしょう。
一方アパートは、小規模でアットホームな印象があり、古い物件も多いというイメージが定着しています。

住む人の属性についても、一般的な認識の違いが見られます。マンションは若手?中堅社会人や家族世帯が多く住むイメージがあります。アパートは学生や新社会人などの若い単身者が中心と考えられているでしょう。

セキュリティ面では、マンションのほうが防犯性が高いという認識が一般的です。オートロックや防犯カメラの設置、管理人の常駐など、セキュリティ設備が充実していると考えられています。アパートは比較的開放的な造りが多く、防犯面では個人での対策が必要だと認識されています。

アパートの特徴

アパートの特徴

前述した表を見てわかるように、一般的にハウスメーカーや不動産会社によって区別されているアパートは、木造・軽量鉄骨造で、2階建て(3階建ての場合もある)の物件であることが特徴です。
以下より、その他のアパートの特徴を見ていきましょう。

低層物件が多い

アパートの特徴には、木造や軽量鉄骨構造で、2~3階建てと低層物件が多いことが挙げられます。
マンションに比べるとコンパクトな印象で、木造の場合は通気性がよく、湿度が高くなりにくいといえます。

比較的家賃が安い

一般的なマンションに比べると、アパートは低層物件が多いことから、エレベーターの設置が必須ではない場所が多いです。
エレベーターの設置義務は、高さ31m超えの物件で、7~10階程度の階層のある物件になります。

その基準を満たしていなくとも、居住者のことを考慮してエレベーターが設置されている物件もありますが、必須ではないため、エレベーターを設置しなくてもよい・低層階であることなどから、建築費用が抑えられるため、家賃も比較的安くなります。

ただし、マンションであっても、低層物件の場合はエレベーターの設置義務に当てはまらないため、エレベーターが設置されていない物件もあります。
必ずしもエレベーターがないものがアパート・家賃が安いというものではないので、注意をしましょう。

マンションの特徴

一般的に、ハウスメーカーや不動産会社によって区別されているマンションは、鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造で、堅固な造りの建物・3階建て以上なのが特徴です。
その他の特徴は、以下の通りです。

防犯が充実している

マンションはオートロックや監視カメラなどの防犯設備が充実している物件が多く、一人暮らしの女性も安心して生活を送ることができます。
物件によっては管理人が常駐していることもあるので、何かあれば管理人に相談をしやすいというメリットもあるでしょう。

防音性が高い

マンションの構造は、重量鉄骨造や鉄筋コンクリート造などなことから、耐震性や耐久性だけでなく防音性にも優れています。
生活音も遮断するため、騒音に悩まされる心配が少ないでしょう。

アパートが向いている人

アパートが向いている人

物件を探す際、自分にはマンションとアパートのどちらが向いているのかわからない人もいるのではないでしょうか。
そういった人のために、アパートが向いている人の特徴を解説していきます。
自分のニーズが当てはまるかどうか、確認してみてください。

とにかく家賃を抑えたい

アパートは低層階が多い・エレベーターを設置しなくてもよいといった構造上の理由により、マンションよりも比較的家賃が安い傾向にあります。
そのため、とにかく家賃を抑えたい人におすすめです。

ご近所付き合いを大切にしたい

アパートは1棟あたりの世帯数が少ない傾向にあるため、居住者の顔を覚えやすいといえます。
自然と会話も生まれやすいので、コミュニティーやご近所付き合いを大切にしたい人や人と接することが好きな人によいでしょう。

即座に家から出たい人

即座に家から出たいという利便性を重視する人にも、アパートはおすすめです。
高層マンションの場合は、高層階に住んでいるとエレベーターが到着するまでに時間がかかるため、家から出るまでに数分かかることも珍しくありません。
しかしアパートの場合は低層階が多く、玄関を出たら即座に外に出ることができます。

マンションが向いている人

マンションが向いている人は、以下のような項目に該当する人です。

防犯を重視したい

マンションは防犯カメラやオートロック機能、宅配ボックスの設置など、セキュリティ面が充実している物件が多いので、防犯性を重視したい人に適しています。
特に宅配ボックスは荷物の再配達をしなくてよいだけではなく、宅配員を装った不審者から身を守ることもできるため、一人暮らしの女性や高齢者でも安心して生活を送れるでしょう。

防音性を重視したい

マンションは、鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造といった堅固な構造上、耐震性や防音性に優れています。
また、主要道路に面している物件であれば、防音性の高いサッシを使用していることも多く、車のエンジン音や周囲の騒音も気にならないでしょう。

その他にも、リビングや寝室など、比較的長時間過ごすことの多い部屋が隣の部屋と隣接していない間取りの物件を選べば、構造上の理由とあわせて防音性を高めることも可能です。

ご近所付き合いを避けたい

マンションは階層が多く、一般的なアパートと比較すると、居住者と顔を合わせる機会が少ないといえます。
ご近所付き合いを避けたい・静かに生活をしたいという人にもよいでしょう。

まとめ

アパートとマンションに、明確な違いや定義は存在しません。
しかしハウスメーカーや不動産会社によって、構造や物件の階層など、独自に定めている定義は存在します。
ただし、アパートやマンション、○○メゾンに○○コーポなど、物件の名称はあくまで扱う側の意思で決められるため、名称のみで「古い物件だ」「家賃が安い」ということは判断できません。
優良物件を見つけるためには、名称にアパートやコーポといったものがついていたとしても、賃貸情報をしっかりと見ることがおすすめです。

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