【居住中の賃貸物件】先行申し込みと先行契約の違いやそれぞれの特徴
賃貸物件は契約前に内見をするのが一般的ですが、検討している物件の中には居住中のものもあります。
居住中の場合はどのように賃貸契約が進んでいくのでしょうか。
本記事では、居住中で内見ができない場合にしておくことをはじめ、先行申し込みと先行契約の違いやそれぞれの特徴についてご紹介していきます。
目次
居住中の賃貸物件は内見不可
賃貸物件にまだ人が住んでいる状態でも、募集中として掲載されることがあります。
掲載されている賃貸物件にまだ他の人が住んでいることを居住中と呼び、当たり前ですが基本的に内見はできません。
居住中とは、居住者が退去の手続きを進めている状態のことを指し、空室になる予定の物件です。
入居者が退去する際には、通常1ヶ月前までに退去する旨を貸主に伝えておく必要があります。
また、退去後もハウスクリーニングを行ってからではないと、基本的に内見することはできません。
貸主にとっても空室の期間は収入が無くなるため、なるべく空室の期間を作りたくないと考えることでしょう。
そのため、退去予告を受けた貸主は次の借主を探すために入居者を募集することから、居住中の賃貸物件が掲載されます。
しかし、居住中の賃貸物件は内見ができないため、基本的には過去に撮影した写真や間取り図を元に確認するしかできません。
中には居住者から内見の許可が出たり、ハウスクリーニング前に貸主から内見の許可が出たりする物件があるため、念のため不動産会社に相談してみるのも良いでしょう。
居住中で内見ができない場合にしておくこと
居住中で内見ができない場合は、写真や間取りから確認するしかありませんが、よりイメージを持つことができる方法もあります。
間取りや内装などが似ている賃貸物件を代わりに見せてもらうことで、入居後のイメージが湧きやすくなるでしょう。
検討中の賃貸物件の周辺を見に行ってみることもおすすめです。
共用部分を見ることで他の住人の雰囲気がイメージでき、検討中の賃貸物件から最寄り駅や今後よく行くことになるであろう周辺施設までの道のりも見ておくことができます。
また、人気の物件の場合は、誰かに押さえられてしまう可能性があるため、先行申し込みや先行契約をしておくこともおすすめです。
先行申し込みとは何か、先行契約との違いについては次で見ていきましょう。
先行申し込みとは?
先行申し込みとは、賃貸物件を内見する前に入居の申し込みを行うことを指し、他にも「仮押さえ」とも呼ばれており、前の入居者が住んでいる状態や建築中などの際に用いられる方法です。
入居前に内見を行ってから申し込みをするのが一般的な賃貸契約の流れですが、先行申し込みをすることで、内見していない状態でも申し込みや審査といった手続きを進めることができます。
通常は、内見後に入居申し込みを行い、入居審査の後、賃貸借契約を結び、入居の流れです。
先行申し込みを行う場合は、入居申し込みを行って入居審査を受け、居住者が退去後に内見を行い、問題が無ければ契約手続きを行うという流れとなります。
契約手続きの前段階までを事前に進めておくことが先行申し込みの特徴であると言えます。
先行申し込みのメリット
先行申し込みをしておくことで、申し込んだ賃貸物件が内見可能になった段階で、優先的に内見をすることができます。
また、内見後にその賃貸物件を気に入らなかった場合はキャンセルも可能といったメリットがあります。
探している条件に近い物件が居住中の場合は、このようなメリットがあるため先行申し込みも検討してみましょう。
先行申し込みのデメリット
先行申し込みは内見が優先的にできたり、内見後にキャンセルすることができるといったメリットがありますが、デメリットもあります。
先行申し込みのデメリットとして挙げられるのが、複数の申し込みは審査に影響が出るため注意が必要な点です。
先行申し込みは、優先的に内見をさせてもらい問題が無ければ入居することを前提として申し込むため、複数申し込むことはマナー違反とされています。
明確に禁止されているわけではありませんが、貸主からの印象も悪いため複数の先行申し込みを行った場合は審査に影響が出ることも考えられるでしょう。
他にも、同時審査になることもあったり、後述する先行契約の人に取られる可能性がある点も先行申し込みのデメリットであると言えます。
先行契約とは?
先行契約とは、内見をせずに契約してしまうことを指します。
前の入居者がまだ住んでいる状態や建築中など、先行申し込みと同じ理由で用いられます。
その他にも、遠方に住んでいて内見ができないという方や、引っ越しまでの期間的な余裕がないという方も先行契約を行います。
先行契約は内見前に契約をしてしまうため、誰かに取られてしまう心配はありません。
ですがその反面、契約前に内見ができないことやキャンセルができないといった点はデメリットであると感じることでしょう。
建てられてからある程度の期間が経っていて、住んでいる人がいる賃貸物件の場合は、入居後に経年劣化が気になってしまうことも考えられます。
しかし、新築の場合は経年劣化の心配はいらないため、先行契約のリスクは小さいと言えるでしょう。
先行申し込みと先行契約との違い
先行申し込みの流れは、入居申し込み、入居審査、居住者の退去後に内見、その後問題が無ければ契約手続きです。
流れに入っている通り内見することができ、気に入らなかった場合はキャンセルも可能です。
先行契約の流れは、申し込み、入居審査、契約となるため先行申し込みよりもシンプルな流れと言えます。
先行申し込みと違い、先行契約は内見が無く、もちろんキャンセルもできないため注意しましょう。
この物件が良いけど一応中も見ておきたいという方は先行申し込み、物件探しの時間が無かったり誰かに取られたくないという方は先行契約がおすすめです。
また、先行申し込みは全ての賃貸物件でできるという訳ではありません。
大家さんや管理会社が先行申し込みの有無を決めることができるため、先行申し込みをしたい場合は不動産会社に確認してみましょう。
まとめ
居住中で内見ができない場合にしておくことをはじめ、先行申し込みと先行契約の違いやそれぞれの特徴についてご紹介しました。
居住中の賃貸物件は他の人が住んでいるため、基本的には内見ができません。
過去に撮影した写真や間取り図を元に確認しますが、イメージを膨らませるためには、似た物件を内見させてもらったり、共用部分やその周辺だけでも見せてもらったりすると良いでしょう。
人気の物件の場合は先行申し込みや先行契約をしておき、誰かに抑えられないようにしておくこともおすすめです。
先行申し込みとは、賃貸物件を内見する前に入居の申し込みを行うことを指します。
住んでいる人が退去後に優先的に内見することができ、気に入らなかった場合はキャンセルも可能といったことから、前の入居者が住んでいる状態や建築中などの際に用いられる方法です。
一方で先行契約は内見をせずに契約をしてしまうことを指すため、誰かに取られてしまう心配はありませんが、先行申し込みと違って内見やキャンセルができない点には注意が必要です。
内見ができないときのために、先行申し込みと先行契約の違いをしっかりと理解しておきましょう。